今回はAQUAPLUSから2022年11月に発売された『モノクロームメビウス~時ノ代贖~』のレビュー記事です。
根強いファンが多い『うたわれるもの』シリーズの前日譚にあたる作品ですが、関連作未プレイでも問題なく楽しめます。
うたわれるものをプレイしていないからと思考停止でスルーするのはもったいないゲームですので、気になった方はぜひ最後までご覧ください。
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筆者もうたわれるものシリーズは未プレイです!
- ゲーム内容は王道に近いコマンドRPG
- ストーリーが売りでストーリーはおもしろいが、伏線を残して終わる
- 広大なマップがあり探索やレベル上げ、アイテム収集が楽しい
- 世界観の魅力が凄まじく、シリーズファンになるかも
- 中古相場も新品相場も安くなっていて安くて楽しめるゲーム
モノクロームメビウスとは?

発売日 | 2022年11月17日 |
価格 | 8,580円(税抜価格 7,800円) |
対応機種 | PS5,PS4,Steam |
ジャンル | RPG |
会社名 | AQUAPLUS |
公式サイト | https://aquaplus.jp/mm/ |
モノクロームメビウスレビュー

項目 | 評価 |
---|---|
ストーリー | |
グラフィック | |
サウンド | |
キャラクター | |
ゲーム性 | |
世界観 | |
総合 |
ストーリー
「RPGをおもしろくするのは、物語だ。」のキャッチコピーで売り出されているゲームで、物語は非常におもしろい。
しかし、ゲームのストーリーとして評価すると、伏線が未回収で終わる、エンディングにも大きな謎を残すなど1本のゲーム作品としてストーリーが完結しないのが大きなマイナス点。
綺麗に完結しないことでプレイ後感が悪く、頑張ってクリアしたのにすっきりせず、不完全燃焼に感じた。
物語を興味深く楽しめるだけでなく、個々の演出も映えていて没入感があっただけに残念。
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ちなみに過去作既プレイの方でも、伏線の答えは不明なようです。(そもそも新キャラだし・・・)
グラフィック
通常プレイ時の3Dグラフィック、イベントシーンに表示される2Dの一枚絵の両方のクオリティが高く、複雑な世界を充分に表現できている。
ビジュアルノベルゲームに定評があるAQUAPLUS発売ということもあり、一枚絵が非常に素晴らしい。
全体的に明るめに設定されているのもグッドポイントで、木洩れ日や星の光が美しい。
一方で物足りない部分もあり、3Dキャラクターの表情変化が乏しくカットシーンの満足度はいまいち。
サウンド
BGMの質は高く、物語の雰囲気をしっかり支えている。
楽曲にドラマ性があり、イベントを盛り上げるだけでなく、世界観の表現もできている。
BGMの満足度は高いが、SEはやや軽い印象を受け満足度が低めだった。
戦闘時の大技のヒット音と通常攻撃のヒット音がほぼ同じで、SEは爽快感や重厚感が物足りない。
キャラクター
登場人物ほぼ全員が粒だっており、非常に魅力的なキャラクターが多い。
サブクエストや会話イベントでキャラクターが深堀されるため、感情移入もしやすいのもキャラクターが魅力的に映る一因だろう。
唯一キャラクター関連で不満に感じたのは、シューニャの年齢設定が最後までよくわからなかったところ。
幼い少女なのか、大人になろうとしている少女なのかブレているように感じた。
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筆者はホノカ様がめっちゃ好みです。
ゲーム性
ストーリーラインに沿って冒険しながら、登場人物たちの成長を実感するいわゆるJRPG。
物語、戦闘、成長、冒険と必要な部分は一通りそろっており、RPGとして満足できる。
他のRPGとしての差別化として、連環システムがあるが、UIが分かりづらく戦闘をおもしろくするには至らなかった。
よくも悪くも普通におもしろいRPG。
世界観
うたわれるものシリーズが長年多くのファンに愛されている大きな理由のひとつの、魅力的な世界観は本作も健在。
和のテイストにファンタジーとSFが交じり合った独特の世界観は唯一無二。
難解な用語が多く登場するが、用語集にクイックアクセスできるためプレイ上大きな支障はない。
本作の世界観を一度体験すると、より深く知りたくなるだろう。
総合
ストーリーが楽しい王道のコマンドRPGをプレイしたい方におすすめの良作。
作りこまれた世界観や魅力的なキャラクターが満足いくゲーム体験を提供してくれるだろう。
一方でおすすめ出来ない部分もあり、最大の問題点はストーリーが完結しないところ。
物語をウリにしてゲームを売るならば、せめて完結させてほしかった。
最後に次回作の匂わせをする程度ならまだしも、作品中に作った伏線を回収しないのにはがっかりした。
とはいえ普通に楽しめたため、安くて楽しめるRPGを探している方にはおすすめ。
モノクロームメビウスここがすごい

レビューでは紹介しきれなかったモノクロームメビウスの優れた点を紹介します。
シリーズ未経験者でも楽しめる親切設計!
モノクロームメビウスはうたわれるものシリーズの前日譚にあたる作品で、シリーズファンが楽しめる仕掛けが多くあります。
ファン向け作品なのかというとそうでもなく、シリーズ未経験でも楽しめるでしょう。
なぜなら、クイックアクセスできる用語集、違和感のない形で挿入される世界設定解説などが充実しているからです。
アクルカ(仮面)を例にあげると、作中初登場から用語集に登録され、ストーリー中にどのようなモノか説明があり、シナリオの進行とともに用語集の内容が充実していきます。
このように、シリーズ未経験でも作品の世界を理解しやすいように作られています。
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筆者もシリーズ未プレイで最初こそ専門用語に戸惑いましたが、すぐに楽しめるようになりました!
ザコ戦スキップで快適プレイ!
モノクロームメビウスはザコ戦をフィールドアタックでスキップできます。
物語進行中に目につくMOBを全狩りしていると、大型を除くザコ戦はすべてスキップできるでしょう。
ザコ戦をスキップしても得られる経験値は変わらず素材も入手できるため、サクサクプレイが可能です。
ストレスなく冒険でき、探索や素材収集の快適性が非常に高くなっています。
前日譚としての完成度が高い!
※この項目はSteamのレビューを参考に書いています。
モノクロームメビウスはうたわれるもの偽りの仮面の前日譚としての出来が素晴らしいです。
ネコネ、ウコン、ムネチカなど作中での言及が少ないながらも魅力的なキャラクターの過去が描かれます。
ただ過去を描くだけでなく、どのような人生を歩んでいたかを感じられ、本作だけでなく過去作も好きになれるでしょう。
モノクロームメビウスここが改善点

モノクロームメビウスをプレイしていて個人的に気になった点を紹介します。
個人の主観ですので、プレイヤーによって感じ方が異なる可能性があります。
意味のないジャンプアクション
本当に意味が分からなかったのはジャンプアクションの無意味さです。
序盤のイベントでジャンプを使用するイベントがありますが、それ以外ジャンプを使う場面が一切ありません。
フィールドマップのちょっとした段差や柵はジャンプで越えることができず、フィールドアクションのジャンプ攻撃を使う場面がありません。
完全に無駄なアクションと化していて、ジャンプを実装した意味がわかりません。
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本当はジャンプで柵や段差を超えられるように作りたかったけど、間に合わなかったのかな?
アイテム名がわかりにくく種類が多すぎる
モノクロームメビウスではかなり多くの種類のアイテムがありますが、トロコンまでに戦闘で使ったアイテムは10種類以下です。
アイテム性能が抑えめで使い勝手が悪いだけでなく、所持数上限が少ないため、余っているから使おうともなりません。
探索の宝箱にはアイテムが入っていることも多いですが、使わないものを入手するため探索の喜びが減少していました。
所持数が増えるだけでも使いやすさが向上したでしょう。
やりこみ要素が物足りない
モノクロームメビウスはクリアまではおもしろかったのですが、クリア後のやり込み要素が物足りなかったです。
トロフィーコンプリートまでのプレイ時間が37時間で、攻略情報を調べたのはとあるモンスター1種の生息地だけでした。
クリア後に挑戦するボスもいますが、初見で何の対策もなしに簡単に倒せてしまいました。
長時間腰を据えてがっつりプレイしたいなら物足りなく感じるでしょう。
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ザコ戦スキップでレベル上げも素材集めも簡単なのが影響してそう。
モノクロームメビウスのプレイおすすめハード

モノクロームメビウスをプレイするときにおすすめなのは、PS4かPS5の安い方です。
なぜなら、モノクロームメビウスのPS4版はPS5アップデートに対応しているからです。
PS4版のソフトを購入してPS5でプレイしてもPS5版にアップデートできます。
Steamでのプレイも悪くないですが、セール時でも中古ソフト相場の1.5倍~2倍の価格のため、コンシューマーでプレイするのがおすすめです。
モノクロームメビウスで取り返しのつかない要素

モノクロームメビウスの取り返しのつかない要素を出来る限りネタバレなしで紹介します。
筆者がプレイしていて気になったものです。
モノクロームメビウス好きにおすすめのRPG

うたわれるものトリロジーセット
遊べるハード:Nintendo Switch
「うたわれるもの 散りゆく者への子守唄」「うたわれるもの 偽りの仮面」「うたわれるもの 二人の白皇」の3作品がセットになった商品。
2025年2月に出たばかりで値も張るが、うたわれるもののメインシリーズ3作品を現役のハードで楽しめる。
モノクロームメビウスでうたわれるものの世界にハマった方はぜひ。
うたわれるもの白への道標
2025年秋発売予定
うたわれるものシリーズに名前が戻っているが、モノクロームメビウスの続編になると予想される。
もし白への道標を購入しようを思っているなら、「うたわれるもの偽りの仮面」をプレイしておいた方が楽しめそう。
筆者は、時間の都合がつけば偽りの仮面をプレイしたのちに購入予定。
うたわれるものシリーズの時系列やプレイ順がわからない方は、公式がシリーズ指南をしてくれているのでこちらを参照。
FANTASIAN Neo Dimension
遊べるハード:Nintendo Switch/PS4/PS5/XBOX/Steam
FFシリーズの生みの親である坂口氏と植松氏がタッグを組んで制作された。
ジオラマとCGが融合した独特なグラフィックが特徴の王道ファンタジーRPG。
ザコ戦をスタックしてまとめて消化できるなど、革新的なシステムもある。
モノクロームメビウスでよくある質問

- Qうたわれるものシリーズをプレイしていなくても楽しめますか?
- A
充分楽しめる。少なくとも筆者は楽しかった。
しかし、うたわれるものシリーズをプレイしているユーザーの方が本作に対する評価は高い。
- Q初回生産限定盤と通常版どっちがおすすめ?
- A
一枚絵が非常に魅力的で薄いもののビジュアルブックが嬉しい。
サントラもついてくるため数百円の差なら初回限定版の方がおすすめ。
- QおすすめのBP割り振りは?
- A
最終的(Lv99)には全MAXになるためそこまで悩む必要はない。
それでもおすすめを知りたいなら・・・オシュトル:攻撃を多めにバランスよく
シューニャ:知力を多めにバランスよく
ムネチカ:耐久系重視
ミカヅチ:攻撃を多めにバランスよく基本的にバランスよく振っていく方がおすすめ。
- Qアップデートはした方がいいですか?
- A
初期バージョンはバグが多く、NPCがのっぺらぼうなため絶対にしたほうがいい。
攻略サイトを調べて一番上にでてくるwikiでは最新のアプデが酷評されているが、初プレイなら全く気にならない。
- Q意味深な終わり方だったけど続編はないの?
- A
2025年6月現在はない。
しかし、『うたわれるもの白への道標』がシリーズ最新作として発表されており、シューニャのような人物が見られるため、続編的な立ち位置になると予想される。(公式サイト)
モノクロームメビウスまとめ:安くなった今買うのはあり!

今回はモノクロームメビウスのレビューを行いました。
うたわれるものファンはもちろん、シリーズ未プレイでも楽しめる良作です。
定価での購入はうたわれるものファン
現在はアマゾン価格で新品でも3,000円程度、中古なら2,000円以下で購入できるため、値段を考えると非常におすすめなゲームです。
王道のRPGを遊びたい方はぜひプレイしてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
当ブログでは、他にも隠れた名作や王道のゲームを紹介していますのでそちらもご覧ください。
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